教育学部附属小学校では、国立大学附属小学校としては全国初となる、英語のイマージョン教育を柱とした国際クラスを創設しました。
1年生から6年生まで、日本人を含む多国籍の児童たちが学習する国際クラスについて、塩村勝典校長に話を伺いました。
一般クラスとは別に設置された、日本の学習指導要領に基づいて、国語と道徳以外の教科をすべて英語で実施するクラスで、英語によるイマージョン教育を実施しています。イマージョン教育とは、子どもたちを外国語に浸す(immerse)ことで、教科と言語、両方の能力を同時に育成するもの。本校の国際クラスでは、英語能力の習得に加えた教科等の学びの充実を目指しています。
クラスは日本人および外国人の児童からなっており、日常の中で英語を使う場面が自然と生まれるだけでなく、異なる文化的背景を持つ子どもたち同士がお互いに協働することで多様性を尊重する態度や、柔軟な思考力も育まれると期待しています。指導は、日本人とネイティブの外国人教師の2人体制。英語の学習に不安を抱く子どもに対しても丁寧なサポートを行い、安心して学べる環境づくりに努めています。
1年生から6年生まで、各学年に20 数名が在籍するクラスが1つずつあります。24人が入学した新1年生は、日本人が17名、そのほかに中国、台湾、アメリカにルーツを持つ児童6名と帰国児童の日本人児童1名が学んでいます。
国際クラスではネイティブの先生がノーマルなスピードで話していますが、子どもたちは積極的に英語でいろいろなことを理解しようとする姿勢が見て取れます。また、英語での指示をすぐ行動に移す様子もたくさん見られますので、今後が非常に楽しみです。
英語だけではなく日本語も用いる授業の中で、日本語がまだ心もとないクラスメートへの思いやりなど、お互いに対する配慮や相手意識が育まれるのではないかと思っています。将来的に、日本人と海外からの子どもたちがともに生活する、その土台づくりにつながっていくのではないでしょうか。
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国際教育プログラムの運営等を担う国際教育コーディネーターの肩書を持つ人材が、本校に9名在籍。各教科等の授業は、彼らと、教員免許を持つ日本人教員がチーム・ティーチングの形で行います。国際教育コーディネーターは7名が外国籍で、日本人が2名。みなさん全員とてもやる気のある方々ばかりで、子どもたちの成長に寄与しようという熱意が伝わってきます。
一方で、英語で日本の学習指導要領に沿った授業が提供できる人材の確保は本当に難しいと感じています。熊本大学教育学部の共同教員養成課程に設けられた「国際枠」のように、そういった人材を輩出する取り組みも始まっていますから、そこで学んだ方たちが当校の国際クラスでイマージョン教育の指導法を身につけ、それを全国の公立学校に広げていく。そういった役割も本校が果たしていけるのではないかと考えています。
国際クラスと一般クラスは分かれて授業をしていますが、同じ教育学部附属小学校であり、一体感は重要。交流授業のほか、体育祭や音楽祭は全校一緒に実施します。また、国際クラスだけで英語を使うのではなく、一般クラスでもどんどん英語を使う場面を増やしながら、学校全体にグローバルな視野が広がっていく教育を行っていきたいですね。そして、本校のイマージョン教育が、熊本県内だけではなく全国の先駆けとなり、モデル校の位置づけになれるよう、頑張っていきたいと思っています。
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| 2026年3月に竣工した国際クラスが学ぶ国際棟 |