特集Ⅰ 半導体で地域を興す 熊本を、半導体集積モデル地区に!

世界有数の半導体メーカー進出以来、半導体に沸く熊本。
しかし、半導体メーカーやその周辺産業が盛り上がるだけではいけません。
半導体を糧に地域全体が活性化し、そんな熊本を「半導体集積地のモデル地区」として全国に発信。
そこから、九州、ひいては日本全体を耐久力や回復力に富む、強靭かつ持続可能な地としていく。
熊本大学はそんな明確なビジョンを描き、大きな覚悟をもって新たな道を進み始めています。

「半導体なら熊本」と言われるその日を目指し挑む、熊本大学

 今、多くの半導体メーカーや関連企業、そして人材が熊本に集まってきています。その背景はもちろん、世界有数の半導体メーカーTSMC が熊本に進出したこと。しかし理由はそれだけではありません。そもそも熊本県には古くから半導体や半導体関連企業が集積し、1980 年代の「シリコンアイランド九州」を支えました。その「知」や「人材」が今も熊本県に多く存在しているからこそ、日本の半導体産業復活が求められる今、熱い視線を集めているのです。

 現代テクノロジーに欠かせない半導体にはさらなる高性能が求められており、その研究と社会実装を社会は要請しています。しかしそれは、大学や企業が単独で担えるものではなく、「共創」が不可欠。かかわるすべての組織や人をつなぎ共創を促す役割を担えるのが、熊本唯一の国立総合大学として、人文社会系、理工系や医薬系など、様々な学問分野の研究・教育を担ってきた熊本大学です。

 しかし、熊本大学が見据えているのは、半導体技術力の向上や半導体産業振興だけではありません。半導体の追い風が吹く今、それを的確にとらえて進み、熊本全体が振興しなければ意味がない。

 熊本大学が目指すもの。それは、半導体を糧にした地域創生です。

 「半導体なら熊本」と、企業も優秀な人材も集まってくる。そうなれば、熊本の地域全体が活性化していくことは間違いありません。そして、熊本が、日本の地域創生の「モデル」となる。熊本大学はそんな未来を見据えて、様々な事業や取り組みを進めています。

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