熊本大学では2023(令和5)年4月に、教員組織「半導体・デジタル研究教育機構」を設置し、総勢35名の研究者が集結!
新たな教育の場「情報融合学環」と「工学部半導体デバイス工学課程」で、「半導体人材の育成」を推進します。
本ページでは、本機構に新たに着任した研究者や若手研究者を中心に、研究・教育にかける思いやこれから半導体研究に携わりたい皆さんへのメッセージをお届けします。
*DX … Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)。デジタル技術を活用し、ビジネスや暮らしをよりよい状態へ変革すること
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半導体・デジタル研究教育機構 Theme ─ |
Research ─ 私たちの研究グループは、透過型電子顕微鏡を使って、材料中の構造や状態について、原子や電子レベルという非常に小さなナノスケールの世界を探究しています。最近の電子デバイスはとても小さくなっており、それに伴い内部の精緻化が進んでいます。私たちはこれらのデバイス内部の精密な構造を0.001ナノメートルまで細かく調べることができる技術を持っています。この研究により、半導体や誘導体などの電子デバイスを対象にした新しいナノ構造の発見や、デバイスがどのように機能するかというメカニズムの解明が可能になりました。これまで知られていなかった新しい構造を発見したり、長年の謎を解明できたときの興奮は、科学の魅力そのものです。この研究は、電子デバイスの未来を形作る重要な一歩となっています。
半導体は、金属や絶縁体と組み合わせて、物理・情報・材料・化学・機械など色々な分野の知識を総動員して取り組むおもしろくて挑戦的な分野です。ぜひ一緒に勉強・研究しましょう。
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半導体設計 Theme ─ |
Research ─ 私たちの研究チームは、次世代の柔軟性を持った半導体回路「FPGA」と、それをデザインするためのソフトウェア(EDA)に焦点を当てています。FPGAは、一度設計されたら変更ができない通常のチップとは異なり、多様な機能を実現できる革新的なチップです。従来のFPGAは設計に時間と費用がかかっていましたが、私たちは短期間かつ低コストで設計する方法を研究しています。さらに、AI アプリケーション向けの半導体集積回路(AI チップ)の設計も研究しています。AI チップは、高速で省エネルギーなAI アプリケーションを実現します。私たちの目標は、これらのAIチップを瞬時に設計できる技術を開発することです。これらの研究は、半導体設計の新しい可能性を開き、AI とI oTの世界に大きな影響を与える可能性があります。私たちは、半導体の世界での常識を覆し、技術の進歩を加速させることを目指しています。
世の中が進歩する限り、半導体設計の仕事は無くなりません。熊本大学で一流の半導体設計者を一緒に目指し、楽しい人生を送りましょう。
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半導体・デジタル研究教育機構 Theme ─ |
Research ─ 私たちは、カメラやスマートフォンなどに欠かせないイメージセンサーの性能向上に取り組んでいます。イメージセンサーとは、光を電気信号に変換し、画像をキャプチャする半導体デバイスで、画質向上のため、半導体素子の試作と評価を行い、画像ノイズとなる不純物や欠陥を特定し、それを抑制する手法を探っています。また、原子レベルでのシミュレーションを用いて、実験結果と比較し、さらに効果的なノイズ抑制方法を探索しています。このプロジェクトは、イメージセンサー分野で世界をリードするソニーセミコンダクタマニュファクチャリングとの共同研究です。この共同研究を通じて、私たちは最先端の技術を追求し、より高画質なイメージセンサーの開発に貢献すると共に実践的な研究により半導体技術を習得した学生の育成を目指しています。
半導体は、物理、化学、電気、電子、機械などのさまざまな広い知識を活用して未知の課題解決を図る総合分野です。新しい技術が各種製品の性能を向上させる醍醐味があります。
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半導体・デジタル研究教育機構 Theme ─ |
Research ─ 身の回りの電子機器や電気自動車には「パワーデバイス」と呼ばれる重要な部品が使われており、これらは主にシリコンという半導体材料で作られています。シリコンパワーデバイスはすでに高度に進化しており、その性能をこれ以上大幅に向上させるのは難しくなっています。私たちの研究グループは、新しい半導体材料を使用した次世代のデバイス開発のほか、デバイスの表面や界面の制御技術、新しい評価方法の開発などにも取り組んでいます。これらの新しいデバイスは、省エネルギーにも大きく貢献する可能性があり、新たな半導体の研究には、世界初の成果を目指す大きなやりがいがあります。私たちの研究が、広く社会で活用されることを目指しています。
半導体と関連分野に興味を持つ皆さんの入学希望、大歓迎です。
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半導体・デジタル研究教育機構 Theme ─ |
Research ─ 私たちの研究チームは、ICやLSIチップと呼ばれる小さな半導体集積回路の設計に取り組んでいます。これらのチップは、センサーがキャッチした微小な信号を増幅するアナログ回路や、USBや光通信などの高速通信に使用される回路を含んでいます。私たちの目標は、CMOSという低消費電力トランジスタを使い、低ノイズ、高速動作、省エネルギー、小型化を実現する高性能な集積回路を設計することです。特に通信システムにおける性能向上に焦点を当てており、複数のチップを積み上げた三次元積層半導体デバイスに最適な回路設計を追求しています。この研究は、高速化と省電力化を同時に達成するための課題を解決することで、あらゆる電子機器の性能向上に大きく貢献しています。
半導体を活用した集積回路の高性能化設計にも大きく期待が高まっています。ちょっとしたアイデアや少しの創意工夫によって世界を大きく変えることができる集積回路設計に一緒に挑戦しましょう。
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半導体・デジタル研究教育機構 Theme ─ |
Research ─ 先端半導体デバイスは驚くべきことに1,000もの工程を経て製造されます。中でも化学反応を活用し薄膜を形成する化学製膜技術が注目されています。この技術では、シリコンウェハーの表面に、ナノメートルからマイクロメートルの厚さの薄膜を積み重ねていきます。これにより、原子レベルの精密さで半導体を作り出すことが可能になります。私たちは、モノの作り方を研究するプロセス工学と呼ばれる学問体系を活用し,この薄膜の積み上げ方を研究しています。プロセス工学の魅力は、自らの手で答えを探り、見えな
いものが見えるようになり、理解できなかったことが理解できるようになる点にあります。この分野の研究は、現代社会を支える半導体技術の発展に大きく貢献しており、やりがいを感じています。
興味を持ったら躊躇するよりもまず飛び込んでみて、やってみよう。うまく行かなければ、何度でもやり直せばいいのだから、失敗を恐れないでチャレンジ!