- インタビュー担当
インタビュー担当の健児くんです。
2026年8月発行の熊大通信96号では、今年度スタートした共創学環を紹介。そこでは、1期生二人が共創学環に進学した理由やこれからへの期待を語ってくれています。誌面で紹介しきれなかったお二人のお話を、ここでお伝えします!
人と出会うことで自分は変われる
もっと出会いたいと共創学環へ
小野さんは、「地域未来留学」という国内留学制度で、宮崎県えびの市の高校に3年間通ったそうですね。なぜ生まれ育った東京を離れたんですか。
小野さん 僕自身は東京があまり好きじゃなくて。せわしないし、人の競争も激しいし。ビルも人も多くて圧迫されている、そんな環境で育ちました。地方に行きたいとずっと思っていたら、「地域未来留学」という制度を知ってえびの市へ。両親も「行っておいで」と送り出してくれました。
新しい人たちと会いたいと思って、実際にいろんな人と会ううちに自分がすごく変わりました。内気なほうだったけど社交的になったし、人ってこんなに変われるんだって思える3年間だったんです。だから、熊本大学の共創学環に入ったら、もっといろんな人に出会えると思いました。
地方では逆に、東京のような都会に出たがる高校生も多いですよ。
小野さん 地方には何もないと言う人がいますが、僕は、ビルなどの人工物が少ないだけで、人のやさしさや温かさなど、その地域にしかない貴重なものがあって、地方には魅力があふれていると思います。都会の人はそれを知らないだけで、また、地方で育った人には、自分の近くにある良さは見えにくいのかもしれませんよね。もちろん、自己研鑽のために自分が生まれ育った地域を出ていくのもいいことです。それで故郷の良さに気づいたら、また帰ってくればいいと思います。
えびの市のどんなところが気に入ったんですか。
小野さん 東京では感じられなかった人の温かさとか地域のつながりを感じられて、自分の居場所だと思えるようになったんです。それからご飯のおいしさ。こんなにおいしいなんて!と感動しました。寮の炊飯釜で炊いた5合のご飯の半分くらいをひとりで食べてしまったこともあるくらいです(笑)。
野田さんは熊本県球磨郡あさぎり町のご出身。5人兄弟姉妹の長女だそうですね。
野田さん にぎやかで楽しい家族なんですが、やっぱり両親は大変なので、塾に行きたくても言い出せない、という時もあったんです。だから、中学の社会科で見たドキュメンタリー番組の、学校に行きたくても行けないネパール人の女の子に共感したんだと思います。実はちょっと泣いちゃったくらいで。
小野さん 泣いた?!
野田さん もちろん、大泣きしたわけじゃないよ。涙がぽとっと落ちるくらい(笑)。それに、発展途上国の問題と、私の家庭の事情はまったく違うのもわかっています。でも、番組を見てなんとかしたいと思ったんですよね。だから共創学環の入学試験でも、将来は発展途上国の教育課題の解決につながる仕事がしたいと話しました。
在学中に、フィールドワークや
海外研修をいっぱいやりたい!
えびの市に国内留学をした小野さんは、3年次から地域イノベーションコース、ネパールの女の子に共感した野田さんは、グローバルイノベーションコースを選ぶ予定なんですよね。どんなことがやりたいですか。
小野さん 僕が高校時代を過ごしたえびの市は本当にすてきな地域なんですが、周辺市町と合併の話もあるくらい人口減などの課題を抱えています。えびの市という地域がなくなったら、本当にもったいないと思うんです。同じような課題を抱える地域は日本全国にあり、今は特にこんな地域で働いてみたいと具体的な希望はありませんが、在学中にフィールドワークをたくさん経験すれば、どんな地域に行っても役に立つと思っています。
個人的に行きたいところが和歌山県田辺市。共創学環長の金岡先生が未来共創塾を開講していて、いろんな分野でいろんな人が起業していて、観光がV字回復しているところなんです。ジビエ料理や空き家活用など、見てみたいところがいっぱいです。
野田さん 共創学環は留学支援が手厚いので、私はまず、英語力を磨くべく英語圏に留学したいと考えています。そのうえで、短期間でいいから、いろいろな国でいろいろな海外ボランティアもやりたいと思っています。
人との対話は自己理解につながる
スマホを置いて、リアルの世界で行動を
熊大通信にもメッセージを寄せてくれましたが、ここでも、将来の後輩となる中高生に何か言葉をお願いできますか?
野田さん 熊大通信でも言いましたが、スマホを使う時間を減らして、人と対話するとか、自分のためになる時間に使うこと。中高生は、受験期に入ってはじめて先生などの大人と真剣に話をするようになり、そこから視野が広がります。でも、その対話をもっと早くからやっていれば、得られることも多くなると思います。
小野さん 確かに、スマホを見ているとき、自分はそのプラットフォームに存在しているけど、それはリアルじゃない。自分という人間を理解するには、ネットの世界じゃなくてリアルな世界に戻って、実際に人と会って話すことが必要です。人と話すから、「自分はこう思う」、「だから自分はこんな人間なんだ」と理解できるんだと思います。
野田さん 私が、自分のための時間と言ったのも、そういうことなんです。ついダラダラとスマホを見たりして過ごしているうちに時間が過ぎて、受験への準備が始まってからそれに気づいて後悔する。そんな先輩たちがいっぱいいたと思うから、後輩たちには伝えておきたいです。あと、行事と部活とボランティアは本気で取り組んで。
小野さん 大学入試の出願書類に書けるしね。
野田さん そして、何より自分自身のためになる。自分の興味があるところでボランティアをしたらいいと思います。私は学童で児童の宿題を見てあげたり、小学生を対象にした手芸のマルシェを出店したりしました。
小野さん 僕が通ったえびの市の高校はボランティア活動がすごく盛んだったから、3年で50件は行ったな。
野田さん やば!(笑)
健児くんより
小野さん、野田さん、ありがとうございました!
大学生活への期待や将来の夢を語るお二人の、楽しそうな様子が印象的でした。お二人を含め、共創学環に入学した皆さんのこれからが楽しみです!