情報融合学環1年生チームが
SEMICON JapanアイディアソンNTT賞 受賞!
- 所属
情報融合学環1年(左から)高山祐心さん、田中凌太さん、山下大幸さん、仲山哲瑛さん、兵頭璃久さん、福島智葵さん
インタビュー担当の健児くんです。
2025年12月、情報融合学環の1年生チームが、国際半導体展示会 SEMICON Japanの人材育成企画として開催されたアイディアソン(※)に出場し、NTT賞という企業賞を受賞しました。 出場したのは、高山祐心さん、田中凌太さん、仲山哲瑛さん、福島智葵さん、兵頭璃久さん、山下大幸さんの6人。このうち、高山さん、田中さん、仲山さん、福島さんの4人にお話を伺いました。
※アイディアソン…あるテーマや課題に対しアイデアを出し合い、議論を重ねてブラッシュアップしプレゼンテーションまで仕上げるワークショップのこと。

仲山 最初は、学環の学生全員に、こういう大会があるから出てみませんか、というメールが来て、僕はおもしろそうだなと思っていたんです。でも、5、6人のチームで出場しないといけなかったからどうしようかと。そうしたら、情報融合学環の学環長が授業でこの大会の話をされたので「これはやっぱり出てみたい」と、その授業の終わりに、僕が友人たちに声をかけたのがきっかけです。
福島 僕は熊本出身でずっと熊本で暮らしていて、自分は井の中の蛙だと思っていました。だから、東京でこんな大会に出て、他大学の学生たちを見たらきっと刺激になって自分自身の向上にもつながると思って参加を決めました。
仲山 半導体の進化がもたらす社会変化を題材に、学生がチームで議論およびアイデアの創出を行い、それをプレゼンテーションし審査してもらう、というものでした。今回、出場する全チームに与えられたテーマは、「半導体の性能向上でロボットの自律化が進み、ヒトと自由に共存できるようになった世界はどうなるか?」でした。
これについてまず、2025年12月6日に、チーム内での議論とアイデアの組み立てを3時間かけて実施。このディスカッションは審査対象ではないのですが、主催者はその様子をオンラインで見ており、時々アドバイスもくださいました。この3時間以内に意見をまとめるだけでなく、18日に行われるプレゼンのための資料も作成し提出するという難しいディスカッションでした。
高山 そうです。僕たち全員でいろんな案を出し、その中で、どの意見が膨らませやすいかを考えていきました。プレゼンするアイデアをどれにするか決めるまでに少し時間がかかりましたね。
福島 最終的に決めたのが、アイデア名「会議の詰まりをスゥーっと解決!会議用AIのレンタルサービス」です。企業などでの会議でなかなか議論が進まないとか、結局オピニオンリーダー的な人や上役の人の意見がけん引していくだけ、といった状況になってしまうことが課題としてあると考えたので、ホログラムを介して人間を出力する会議ロボットが会議のファシリテーターをする、そのレンタルサービスを考えました。ロボットには、会議に参加している人の視線や声色から、その人の賛意や不満などを把握できるような機能を搭載させました。
福島 実は当日、カジュアルないつもの格好をしているのが僕たちだけで、審査員はもちろん出場チームの学生たちもみんなスーツ姿で、失敗したと思いました。でも、ほかのチームはみんな大学院生や学部4年生で、1年生チームは僕たちだけだったので、許してもらえるだろうと(笑)。
仲山 プレゼンのスライドは6枚で、ひとり1枚を担当。僕の役割は最初の1枚目、つまり「つかみ」の部分だったので、最後まで集中してプレゼンを聴いてもらうためにも、聴いている人たちをどう引き込むかを意識しました。工夫したのは、一方的に話し出すのではなく、「皆さん、会議がなかなかスムーズに進まず、困った経験はありませんか」と、質問を交えるような話し方をしたこと。共感を誘うことを大事にしました。
福島 僕が担当したのは、僕たちが考えた会議ロボットの性能を説明する部分で、発表内容を理解してもらうためには重要なところでした。だから事前に、説明の取りこぼしがないようにしっかりと準備。当日も、わかりやすく、かつ審査員に向かって全体を見渡しながら話すことを意識しました。
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田中 プレゼン後に質疑応答があるのは分かっていたので、事前にAIに、聞かれるかもしれない質問を出してもらい、それらの質問にどう答えるかをある程度固めていました。AIが予測した質問の中で本当に聞かれたものがひとつあったので、準備しておいてよかったと思いました。
福島 質疑応答では、ホログラムを介して出力する会議ロボットには、どんな人間を想定しているかという想定外の質問もありました。僕たちがこの会議ロボットを考えた理由は、会議で、新人の人でも発言しやすい環境を創出できるようにすること。だからやっぱり、ロボットも20代から30代前半を意識しています、と答えました。即興で答えられたのはやはり、自分たちのテーマと、その背景にある課題をしっかりと捉えられていたからだと思います。
田中 そもそも、最初のディスカッションでアイデアを創出する時に、なかなか自分たちの議論が進まなかったということがあるんです。6人でやったディスカッションも「会議」なわけだから、じゃあ、こういった会議の難しさを、AIを使って解決すればいいんじゃないか、となって少しずつアイデアが固まっていったんです。だから、偶然と言えば偶然できあがったテーマでしたが、身をもって経験した議論を進行させる難しさがあったから、プレゼンまでしっかりやれたんだと思います。
高山 それからやっぱり、情報融合学環でAIについても勉強していたことも大きかったと思います。NTT賞と言われた時はもうみんなで「やったー!」となりました。
福島 NTTは声色の分析など、実際に音声データを分析する研究を行っていて、僕たちのプレゼンが印象的だったそうです。あとは、大学院生や学部4年生が多い中、1年生で果敢に挑戦したことも評価いただきました。
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福島 僕たちがこの1年間養ってきたのは、デジタルの力を介して社会課題を解決するための基礎となる力。基礎的な数学やデータサイエンスを扱う倫理的問題についても学びました。中でもこの学環の良さは、プレゼンテーション実習が必修科目であること。ほかの学部ではあまりないことだと思います。
また、情報融合学環は文理融合なのが魅力。理系の思考、文系の思考、そして女子枠も設けてあるので女性の思考にも身近に触れられます。こういった多様性は、この学環に所属しているからこそ感じられると思っています。
高山 プレゼン実習では実際に企業の方が来てアドバイスをしてくださり、行政の方が来た時は、熊本をどう発展させていくなかなどについてディスカッションしました。こういった授業は、情報融合学環ならではではないでしょうか。そして2年生から選択する専門コースには、半導体もあります。そういった理系・工学系も学びつつ、社会課題に対して、データサイエンスを使って自分たちがどう取り組んでいくのかを考えていくこともできる学環。文系と理系を併せ持って、広い視野を身につけられると思っています。
田中 情報融合学環は文理融合なので、パッケージ制になっている教養科目の中で、文系・理系、両方の授業を履修できます。僕は高校では物理と化学を学んだんですが、この1年、生物を履修。物理も化学も生物も、全部つながっていることを改めて学び、それが自分にとってはとても有益でした。そして、やっぱりAIを倫理的な面も含めて学べたことも良かったです。これからの時代に必要な知識だけでなく、AIというものに対する考え方を習得できることも、この学環の魅力だと思います。
また、この大会については、1年生で出場できたことが有意義でした。ここで自分に不足している力がわかったから、2年生、3年生と上がっていく中でその力をつけていき成長でき、より多くの将来の選択肢を持てると考えています。
仲山 僕は小学生のころからゲームを作ることに興味があり、そこから派生して情報系の分野に進学しました。いつか企業に就職して、その会社で自分がやりたいことをやらせてもらうには、やっぱり周りの人たちにプレゼンして納得してもらうための力が必要。そんな将来のために、今回のような大会出場はとてもいい経験になりました。これからも機会があれば挑戦していきたいです。
![]() 今回取材対応いただいた福島智葵さん、仲山哲瑛さん、高山祐心さん、田中凌太さん(左から) |