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    学部を越えて熱く活動する「スポーツ教育研究会」

プロバスケットボールチームの「頭脳」を学生が担う!
学部を越えて熱く活動する「スポーツ教育研究会」

学生・課外活動

熊本大学スポーツ教育研究会 (写真左から)奥村美乃里さん(情報融合学環1年)、岡村和樹さん(教育学部英語科4年)、入江晴菜さん(鹿屋体育大学大学院・熊本大学大学院特別聴講生)

インタビュー担当

熊本大学の学生たちが、プロバスケットボールチーム「熊本ヴォルターズ」をデータ分析で支えているのをご存じですか?これは教育学部や情報融合学環など、学部の垣根を越えて集まった学生による主体的な共同研究の場です。プロの現場で「勝利のカギ」を導き出し、地域を盛り上げる。そんな、ここでしかできない熱い活動の様子を紹介します。

プロの現場で活躍!リアルタイム分析と活動の舞台裏

まずは、皆さんが具体的にどんな活動をされているのか教えてください。

岡村さん 熊本大学の渡鹿体育館は、2024年7月にネーミングライツにより「VOLTERS GX」という名称になりました。ヴォルターズのクラブハウス機能を持つ練習場になっており、体育館の2階に私たちスポーツ教育研究会が活動する「バスケットボール共同研究室」も設置されています。この研究会は、大学のゼミのような形式ではなく、サークルのように学生が自主的に参加して、さまざまな役割を担っています。


体育館2階にある研究室スペース
カメラやパソコンが設置され、リアルタイムの測定、分析を行う

私たちの大きな役割は、練習や試合中の動きをビデオで撮影しながら、「どんな動きをしたときに得点につながったか」などのデータ分析をすることです。今、特に力を入れているのは「ペイントエリア(ゴール下の制限区域)への関係回数」のカウントです。詳しくはお話しできませんが、これがチームの作戦とどう関係するのかを分析し、チームにフィードバックをしています。


教育学部英語科4年の岡村和樹さんはチームのリーダー的存在

映像を「データ」に変える作業は、どのように行っているのでしょうか?

奥村さん 練習や試合の動画を見ながら、専用ソフトを使って「これはどういうプレーか」という情報をリアルタイムで確認し、プレーの種類を分類する「タグ付け」を行ってデータを蓄積していきます。また、次に対戦するチームのビデオを何本も見て作戦を分析し、選手に共有する「プレーブック(戦術書)」の作成も、アシスタントコーチと共に行っています。

練習の際は、撮影している映像をモニターにライブ投影し、ヘッドコーチや選手が気になった場面をその場ですぐに確認できるようにしています。即座にフィードバックできるので、選手の技術向上に役立っていると思います。

そのほかにも、練習中のリバウンドやパス出しの手伝いをしたり、選手と一緒に遠征に帯同したりすることもあります。ヴォルターズの皆さんから、一人の「仲間」として頼りにされていると感じる瞬間が、何よりもうれしいですね。


情報融合学環1年の奥村美乃里さん
「スポーツに関するデータ分析に興味があって」参加を決めたそう

学部の枠を超えた多様な個性が生み出す魅力

所属されている皆さんは多様な学部から来られていますが、なぜ体育専門ではない学部からこの活動に参加しようと思ったのですか?

奥村さん 私は情報融合学環の所属なのですが、将来はデータ分析を職業にしたいと考えているため、プロの「生きたデータ」を扱える環境は最高の経験になると思い参加しました。想像していた「数字だけを見る分析」とは異なり、映像や最新機器を活用した活動は難しい面もあります。先輩たちにいろいろなことを教えてもらいながら、どんどん面白さを感じているところです。

入江さん 私は鹿屋体育大学大学院に在籍しており、連携大学院教育プログラムを活用して熊本大学で研究しています。もともとは工学部で超音波を用いた筋肉測定の研究を行っていました。ニュースでヴォルターズとの共同研究について知り、参加を決めました。今はまだ直接選手を測定するまでには至っていませんが、この活動での経験は、今後の自分の研究に必ず役立つと考えています。


鹿屋体育大学大学院・熊本大学大学院特別聴講生の入江晴菜さん
「バスケットボールを観戦する面白さも深まった」とのこと

岡村さん ほかにも医学部、理学部、文学部など、ほぼ全ての学部の学生がそれぞれの専門視点を持ち寄って活動しています。メンバーは全部で20名ほど。「分析チーム」「広報チーム」「スポーツ文化チーム」などに分かれて活動しています。

バスケットボールの経験がなくても、活動に参加できるのですか?

岡村さん 経験の有無は全く関係ありません。「スポーツに興味がある」「学生のうちに面白い経験をしたい」という情熱があれば誰でも大歓迎です。実際に、活動を通じて初めて知るバスケの視点も多く、未経験からでも分析の専門スキルを磨くことができます。大きな選手とハイタッチしたり、チームの一体感を味わえたりするのも魅力の一つですね。

入江さん バスケ経験者や観戦が好きな人は、それまで気づかなかったプレーの意図が見えるようになるので、より深くバスケットボールを楽しめるようになると思いますよ。

この活動を通じて得られたスキルは何ですか?

入江さん プロ仕様の分析ソフト「スポーツコード」の操作や、高画質な映像を伝送する「SDIケーブル」の設営など、特殊なデジタル技術を習得できる点です。こうした技術を持つ人材はスポーツ業界で非常に求められており、即戦力として期待されています。また、外国籍選手との交流を通じて「生きた英語」での伝え方を学ぶこともできます。こうしたスキルや社会人としての振る舞いは、将来どの分野に進むにしても大きな武器になるはずです。


選手の動きに合わせてカメラを操作しつつ、分析ソフトへの入力を行う

地域と繋がり、社会へ羽ばたく経験ができる貴重な場

地域貢献活動にも力を入れているそうですね。

岡村さん はい。情報を発信する「広報チーム」や、スポーツの魅力を伝える「スポーツ文化チーム」などが幅広く活動しています。例えば、オリジナルTシャツなどのグッズ開発を行ったり、地域の子どもたちやブースター(ファン)向けに「ヴォルターズリズム体操」を指導したりするなど、熊本のバスケットボール文化を盛り上げるための取り組みを展開しています。

この活動に参加して良かったと思うことは?

奥村さん 社会との「人脈」が圧倒的に広がることです。スポンサー企業の方々との活動や、ブースターとの交流を通じて、通常の学生生活では出会えない多くの方々と繋がることができます。さらに、アウェーの試合にも選手と同じバスで帯同し、全国各地の会場で現場の熱気に触れられる経験は、何物にも代えがたい財産です。特にスポーツの現場で働きたい方にとっては、ここでしかできない経験が詰まっています。

最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします!

岡村さん 私たちの目標は、活動を通じて熊本を盛り上げる「熱源」になることです。ここは単なるお手伝いの場ではなく、学生がプロの厳しい環境で学び、人間として成長する「共創の場」です。この挑戦を応援してくださる方々、そして共に新しいスポーツの形を作りたい学生の皆さんを待っています。一緒に、熊本の未来をデータと情熱で動かしていきましょう!

【熊本大学スポーツ教育研究会 SNS】
X:https://x.com/volters_gx
Instagram:https://www.instagram.com/kumadai_sport_pedagogy

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