「カッコつけたい!」が原動力 伝統をつなぐ たった2人の応援団

理学部2年 大重拓矢さん
工学部2年 東幸生さん

教育・キャリア

この記事は学生広報スタッフが担当しました!

インタビュー担当

こんにちは!学生広報スタッフのふうやです。もう大学3年生になってしまいました(笑)
今回の記事は、新1年生のスタッフと取材、執筆した初めての記事です!今年は学生発信の記事も多数発信予定です。お楽しみに♪

  • 左から理学部1年 小川晃平さん、法学部1年 麻生みのりさん、文学部3年 森宗楓矢さん、文学部1年 栗原咲さん

今年4月に行われた入学式。
式の終盤で、ひとりの学ランを着た学生が、チアリーダーと共にステージに登場。
そして、堂々とした演武を披露し、新入生に力強くエールを贈りました。

演武はYouTubeでご覧になれます!動画59分ごろから

この学ラン姿の学生は、熊本大学の応援団(※)の代表の、理学部2年・大重拓矢さん。この時の応援団の団員は、なんと大重さんただ1人。現在も2人しかいません。
(※通常「応援団」は「チアリーディング部」と今回取り上げる「リーダー部」の2つが存在しますが、本記事の「応援団」はリーダー部を指します)
それでも2人がひたむきに活動に取り組むのは、「カッコいい姿を見せたい、伝統を守りたい」という熱い思いがあるからでした。

歴史ある応援団

応援団の設立はおよそ60年前にさかのぼり、熊大の運動部に所属する学生に、大会の際にエールを送る目的で活動していました。数年前までは、バレー部や野球部などの応援をしていたそうですが、現在は人数が少なく行けていないそうです。
大重さん:「人数を増やして、また応援に行きたいです!」
現在は、入学式や紫熊祭(大学祭)といった、熊大の主要行事の際に演武を披露しています。また、熊本・福岡の大学の応援団での交流会に参加したり、同窓会に呼ばれて演武をしたりする機会もあるそうです。
演武やマーチは、今年の入学式で披露した代表演目「巻頭言五高寮歌(かんとうげんごごうりょうか)」をはじめ15種類以上もあり、歴代の先輩方からの伝統が今まで引き継がれているのです。

2人の熱意溢れる練習に密着取材!

応援団は毎週火曜日と土曜日に練習しています。今回私たちは、火曜日の放課後の練習の様子を取材させていただきました。

この日は、演武の振り付けの確認をメインに練習していました。

鏡の前に立って、動作を確認します
練習だって、気合いは本番に負けない!
録画を確認して、課題点を見つけます

練習を見学させていただいて感じたのは、2人の熱量がとにかく高いこと。
ふつう、2人だけ、しかも友人同士での部活の練習となると、どうしても気が緩む瞬間があると思います。けれど、この2人にはそのような瞬間は一切なく、最後まで真剣なまなざしで練習に取り組んでいました。同じ大学生として、この姿勢は見習わなくては、と思いました!

やっぱり人数は増やしたい。

ここからは、代表の大重さんにお話を伺います。
まずは、団員の数が少ないことについて。

ずばり、人数を増やしたいとは思いますか?

大重さん:増やしたいです!2人だと、できることが限られてくるので…。あと3人いてくれたらいいなと思います。今は、前で振り、後ろで声出しと手拍子を行っていますが、旗手や太鼓をたたく人がいない状況です。それだと味気ないというか。やっぱり迫力に欠けてしまいますね。

私たちからの質問に淡々と答えてくれた大重さん

今は2人で活動されていますが、少人数での活動は、気が緩んだりしないですか?

大重さん:練習前はおしゃべりしていても、練習時間になったら切り替えるなど、きちんとメリハリをつけています。

凄いです!でも、どうやってそのモチベーションを保っているのですか?

大重さん:人前で披露する場があることが分かっているので、「そこで恥をかかないように、誇りをもって演武ができるように」と意識することで、モチベーションを保っています。

そんな大重さんでも、モチベーションが上がらない時期があったそうです。

大重さん:去年は1人で練習する時期が長かったのですが、孤独でとても寂しかったです。練習場所に行こうという気力もなくなり、練習にも身が入らない…なんてこともありました。

そんな中、今年新しく応援団に入ったのが、工学部2年の東幸生さん。大重さんの高校時代からの友人です。

東さん:大重さんが1年間頑張っていた姿を見て、支えてあげたい、何か自分もしてあげたい、という思いで入部しました。

大重さん:そう思ってくれていたとは初耳です(笑)入ってくれたときは、とても嬉しかったですね。

大重さんの教えに食らいつく東さん(右)

カッコつけたい。という思いが原動力

なぜ大重さんは、応援団に入ったのですか?

大重さん:もともと「カッコつける」ことが好きで、応援団に入ったのも、人からカッコよいと思われたかったからです。高校生の時に熊大応援団の活動をテレビで見て、「ここならカッコつけられる」と思って入部を決めました。

人数が少ないことは入る前から知っていたのですか?

大重さん:はい。でも、高校のときに入っていた部活も少人数だったので、人数が少ないからといって入りにくいとは思いませんでした。

大重さんの思う応援団の魅力は?

大重さん:やはり人前でカッコつけることができることです!

入学式のときの演武、カッコよかったです♡

大重さん:そう思ってくれたなら嬉しいです。もっとカッコよくなれるように努力します!

取材の最後に、代表演目「巻頭言五高寮歌」を、学ラン姿で披露してもらいました!

本番と同じ気合の入り方で、とってもカッコよかったです!近くで踊る姿は迫力満点でした!!

伝統を受け継ぎ、熊大応援団本来の姿へ

これからどのように活動していきたいですか?

大重さん:演武やマーチなど、演目はたくさんあるのですが、現段階で自分たちが踊れるものはまだ一部です。他の演目も覚えて披露できるようにしたいです。あとはやはり人数を増やして、また部活の応援に行きたいです。もともとの活動目的も果たせますし。
伝統を受け継いで、熊大応援団部本来の姿を取り戻したいです!

「自分も大学生活で何かに夢中になって頑張ってみたい」と思ったそこのあなた!ぜひ熊大応援団に入団してみませんか!