VRを使って楽しい世界をつくりだす

KuMA(Kumamoto university Metaverse Architect)

学生・課外活動
インタビュー担当

インタビュー担当の健児くんです。よろしくお願いします。
今回は、工学部公認サークルのKuMA(Kumamoto university Metaverse Architect)を紹介します。KuMAの部室にお邪魔して、代表で工学部情報電気工学科3年の元嶋温大さんにお話を伺いました。

KuMAの部室は、黒髪南キャンパスの自然科学研究科研究棟の4階にあります。

VRゴーグルを着けてリアルな体験をする

どんな活動をしていますか。

VR(Virtual Reality=仮想現実)やAR(Augmented Reality=拡張現実)を使って、楽しい作品を作っています。VRゴーグルを着けると仮想の世界が広がっていて、リアルな体験ができます。2018年度から活動していますが、工学部公認となったのは2021年4月です。学生たちが作品を競うIVRC(Interverse Virtual Reality Challenge)という全国規模の大会での入賞を目指しています。部員は工学部生を中心に約40人。2週間に1回、ミーティングをして、今後の方向性を決めます。そのほかはグループに分かれて、それぞれのペースで楽しく作っています。

このサークルに入ったきっかけは何だったのでしょうか。

高校生のときに、Unityというソフトを使ってプログラミングをする同好会に入っていました。そこでプログラミングの面白さに触れたので、大学に入ってさらに追求したいと思っていたところ、このサークルの勧誘を受けて入りました。

空中を飛び回って打ち上げ花火を見る

これまでの作品を教えてください。

自分で打ち上げ花火を作る「VR花火」を作りました。花火の色や形を用意しておいて、その中で自由に組み合わせて花火を打ち上げます。例えば赤色の星形、青色のハート形、黄色のボール形などを選び、順番も決めます。打ち上げボタンを押すと、ゴーグルの中で花火が上がります。

上下左右に自由に移動できるので、空中を飛び回っているような感覚です。上から、横からなど花火をいろいろな角度で見ることができます。ただ、移動が激しかったり、急に止まったりすると車酔いのような症状が出てしまう場合があるので、ゆっくりと減速するよう、改良しました。

(「VR花火」の一場面。YouTubeで見ることができる。https://youtu.be/Pt3aVdFIo-8

振動も味わえますね。

椅子にトランスデューサーという大型のスピーカーをつけています。花火が上がったときの「ドーン」という音とともに、振動が起きるように設定しています。花火を実際に見ているような感覚を再現し、より臨場感を高めています。この作品は熊本大学のイベント「夢科学探検2022」で「化血研大賞」を受賞しました。

また、パンダと触れ合える「夢のもふもふ」という作品は、IVRCで最終ステージの「LEAP STAGE」に進出しました。電気毛布とクッションを使ってパンダのもふもふ感を再現し、パンダに抱きつくこともできます。

空間がキャンバスに!空間全体を使って自由自在に絵を描ける

空間に絵を描けるそうですね。

これは、Unityというソフトを使って、プログラミングしているものです。
カメラつきVRゴーグルを着けて、パレットを表示させ、好きな色を選択して指で線を引くと、空中に自分が好きなように絵が描けます。絵は立体的に描かれ、いろんな角度から見て楽しむことができます。見ている世界が外部モニタ-に表示され、描いている人も見ている人も楽しめます。誰でも簡単に描くことができますよ。
昨年度3月に、蔦屋書店の熊本三年坂でこれらのVR体験イベントをしたのですが、小さい子どもから大人まで、いろんな世代の多くの方に体験してもらい、VRの楽しさを感じてもらいました。中には大作を描かれた方もいて、会場から歓声が沸き上がっていました。
誰でも楽しむことができるのが、VRの良いところだと思います。

(空間に指を使って立体的な絵を描く)

(蔦屋書店でのイベントで
子どもが体験している様子)

VRは自由度が高く、可能性が広がっている

今後の構想を教えてください。

現在、複数人で遊べるような作品の開発に挑戦しています。まだ始めたばかりでやり方を模索中ですが、まずはVRを使って卓球やキャッチボールなどから作ってみようと考えています。
去年は私の手と頭、腰、足首にセンサーを着けてボールを投げる動作をして、そのデータでゲーム内のピッチャーの投球モーションを作ってみたりしました。今年もあたらしいことに挑戦し、楽しんでもらえる作品を作りたいです。VR機器の性能もあがり、出来ることが増えてきています。VRを使うとなんでも楽しくなるんです。自由度がとても高く、いろいろなものができる可能性があります。

(代表の元嶋さん)

今度、イベントに出展するそうですね。

熊本市の熊本駅前のアミュひろばで5月18日、デロイト トーマツ グループの熊本半導体ビジネス室開所記念イベント「KUMAMOTO MIRAI PARK」が開かれます。熊本大学が協力しており、声をかけてもらいました。「VR/AR技術体験」のコーナーで、打ち上げ花火やキャッチボールを体験してもらう予定です。多くの人に触れてもらい、楽しさを知ってもらえたら、と思っています。

※イベント詳細はこちら
https://www2.deloitte.com/jp/ja/events/list/2024/kumamoto.html

※KuMAのホームページはこちら
https://sites.google.com/view/kuma-vr/home