この記事は学生広報スタッフが担当しました!
このインタビューは学生広報スタッフが担当しました!
文学部1年 南 佑月
11月2~4日に開催された、熊本大学の学園祭「紫熊祭(しぐまさい)」。昨年まではコロナの影響で規模が縮小されてきたが、今年は出店での食べ物の提供が解禁されるなど、通常通りの規模での開催が実現した。我々学生広報スタッフも、紫熊祭の現場を直撃。そこで我々が目にした光景とは…
なお今回の記事では、飲食のブースと屋内展示を中心に紹介する。
目次
・珈琲愛あふれるメンバーの自信作をお届け!~熊本大學珈琲研究會~
・地域の人々とのつながりを大切に!~D-Seven~
・海の中は新発見にあふれている!?~ダイビング部~
・熊本五輪!?壮大なジオラマにワクワクが止まらない!~建築展~
まず我々が訪れたのは、熊本大學珈琲研究會、通称「こひけん」の出店ブース。
こだわりの珈琲以外にも、カフェオレやクッキーなどもあり、珈琲が飲めない人でも楽しめるようになっていた。取材を行っている間にも、たくさんの人が訪れていて大盛況だった!
ここで私が気になったのは、こひけんが普段どんな活動を行っているのかということだ。そこで、サークルの代表である志垣郁也さんにお話を伺ってみた。
志垣さん「普段は珈琲の淹れ方を研究、練習したり、カフェ巡りをしたりしています。学外のイベントで珈琲の販売をすることもありますよ。」
こひけんは2021年の秋に結成され、本格的な活動を始めたのは2022年の春からだそう。つまり活動を始めてまだ1年半ほどということになる。
しかし、その実績は驚くべきものだった!
志垣さん「神戸で出店をした際には、売り上げ1位を記録したり、東京大学と合同で、韓国で出店をしたりしたこともあります。」
売り上げ1位に海外出店…メンバーが珈琲を愛し、日々真剣に淹れ方に向き合ってきたからこその堂々たる結果だ。
では、こひけんのメンバーは、元々珈琲の淹れ方に精通していたのだろうか。
志垣さん「メンバーは全員で60人ほどいますが、珈琲を淹れられる人も淹れられない人も、珈琲が飲める人も飲めない人もいます。皆でお菓子や珈琲を持ち寄って、和気あいあいと活動をしていますよ。一言で言えば、ほのぼのとしたお茶会集団、みたいな感じです。」
珈琲が飲めなくても皆で楽しめるとは、とても魅力的だ。
志垣さん「タイなどの東南アジアの国々への出店も行いたいと考えています。また、焙煎方法にもこだわるなど、より一層珈琲について深掘りしていきたいです。」
こひけんの今後の活躍に目が離せない!
今年は食べ物のブースが復活!多くの人で賑わっていた |
テントの並ぶ通りを歩いていると、どうやら当日分の商品が完売したという団体が。熊本大学ボランティアサークル、D-Sevenの出店ブースだ。
紫熊祭の最終日とはいえ、我々が訪ねたのはまだお昼過ぎ。よほどの人気の商品だったに違いない!
D-Sevenの溝田紗瑛さんと井上陽菜さんにお話を伺ってみた。
溝田さん「今年は栗高菜ごはんを提供しました」
溝田さん「栗高菜ごはんは、私たちが農業支援を行っている菊池市佐野で作った栗とお米を使っていて、作り方や調理器具なども佐野の方々に協力して頂いたんですよ」
溝田さん「確かに最近は農業関係の活動も多いけど、他にも幅広い分野でボランティア活動をしているんですよ」
溝田さん「例えば、災害時の被災者支援や熊本市内で実施される『白川夜市』の運営、地域の子供たちへの学習支援などですね」
溝田さん「元々は、熊本地震の際、熊本大学が避難所になった時に、被災された方々の支援活動を行ったことがきっかけです。D-Sevenという名前にもあるように、元々は有志の大学生7人で活動をしていました。熊本地震から復興を遂げた後は、人吉の豪雨災害でも支援を行いました。」
D-Sevenという名前には、そんな意味があるのか!
溝田さん「そして人吉にも元の生活が戻りつつある今では、災害支援以外でも私たちにできることを見つけて、活動するようになりました。」
井上さん「私たちの活動は、行政職員さんや地域の方々などの大人と、私たち大学生、さらには子供たちなど、普段はなかなか関わることができない人同士を結ぶ役割も果たしているのではないかと考えています。」
井上さん「ですので、これからもそういった『人と人』や『異なる地域』とのつながりを大切にしながら、これまで行ってきた活動も、そして新しい支援活動にも取り組んでいきたいです。」
紫熊祭といえば、様々なステージ企画や飲食ブースのイメージがあるが、実は、屋内の展示企画も充実しているのだ!
まず訪ねたのは、ダイビング部の展示会場。部員たちが実際に海の中で撮った写真の数々が並ぶ。こんなにたくさんの生き物が海に棲んでいるのかと、感動してしまう。
メンバーの五島岳春さんに気になったことを聞いてみた。
すると五島さんが見せてくれたのは、実際に使っているというカメラ。見た目は通常のカメラとは全然違う。
五島さん「確かに防水カバーを付けているので見た目は違いますが、中身は普通のカメラとほとんど同じですよ」
それは意外!でも、海の中でカメラを操作するのって大変そう…
陸では見られない生き物がたくさん!神秘的… |
五島さん「地元が山あいの地域で、海に対しての憧れがあったんです。大学生になって、何か新しいことを始めてみたいということもあって、入部を決めました。他の部員もほとんどが大学生からの初心者なんですよ!」
五島さん「私たちは、天草の海のほか、鹿児島や沖縄の海にも潜りに行くのですが、潜る場所それぞれで景色が異なり、『海の中はこうなっているのか』と毎回新発見があるところですね」
そんなダイビング部だが、ミーティングで潜り方の反省をしたり、シュノーケリングの大会に向けた練習をしたりと、ハードな一面もある。
五島さん「私たちは創部以来、一度も事故を起こしていません。これからも安全第一でダイビングを楽しみたいです!」
廊下を歩いていると、「建築展」の大きな文字を発見。
会場に行ってみると…
すごく大きなジオラマ。中には作りこまれた競技場の姿も。しかも、よく見たら熊本の街っぽい?!
桜町に大きな競技場があるほか、選手村、放送センターなど、オリンピック関連施設が熊本の街中に点在している。「もし本当にこうなったら…」と妄想して、すごくワクワクするのは私だけではないはず!
路面電車も走っているし、左の大きな建物はあの百貨店!? |
制作者のひとりである、東里花子さんに話を伺った。
東さん「これは、『熊本五輪~もし熊本でオリンピックがあったら~』というテーマでつくったジオラマです。工学部土木建築学科建築コースに所属する3年生およそ75人で制作しました」
東さん「競技場は阿蘇のカルデラをイメージしたデザインになっています。また、人の流れを考えて、市電の停留所やアーケードの付近などに施設を配置しているんですよ」
そんな細かいこだわりもあったとは!
競技場の横にも路面電車が! |
東さん「はい。すごく大変でした。授業外の時間を使っておよそ1ヶ月で完成させたのですが、夜遅くまでかかることもしばしば…(笑)」
東さん「全体をいくつかの区画に分けて、班で1つずつ制作したのですが、すべての区画を合体させたときは、とても感動しました!!」
建築展は、毎年紫熊祭の期間に行われていて、テーマもそれぞれの年で異なるのだそう。
来年はどんな展示になるのか、今から楽しみだ。
今回紹介したブースや展示以外の場所でも、あらゆる場面で熊大生の情熱に満ちたパワーを感じた。そして、学生はもちろん、来場者の顔にもたくさんの笑顔であふれていたのも印象的だった。今年の紫熊祭は終わったが、今後も様々な場面で熊大生の活躍が見られそうだ。